はたらく魔王さま! 第1話〜最終話

たぶん2013春アニメの中で最も邪な動機で見始めたTVアニメはたらく魔王さま!が、よもや一番楽しみになる作品になるとは思ってもいませんでした。というのも、僕の世界で一番愛してる漫画こときんいろモザイクのアニメ化発表があり、大宮忍に抜擢された西明日香さんのルックスに一目惚れしたためにどのような演技をする方なのか知ろうと作品経歴を調べていたところ春からこのはたらく魔王さま!に名前付き準レギュラー的な役柄で出演すると知って見始めるという、なんともひどすぎる話だったのです。


蓋を開けてみればこれがまた面白くて、だけどその面白さの理由ってどこからくるのか考えてみてもまったくわかりませんでした。わからなくても面白いものは面白いので僕は考えるのをやめました、完。
では元も子もないないのである程度かんがえてみたのですが、この作品はライトノベルではあるけれども主人公の魔王がフリーターというところでとっつきやすさがあるのかな、と。高校生男子主人公の自意識こじらせだったり、はたまた知能障害レベルの鈍感であったり、後者はともかく前者というのはたぶん多くの人が近いものを経験しているはずで、現に自意識こじらせ系が最近のティーンズの間でウケてるところからもそう察せられるのですが、人間というものは悲しいことに年を重ねるにつれて心は擦れてそのような思春期特有の自意識こじらせから共感が乖離してしまうのです。たまにはそういうのもいいですが、近頃は氾濫しすぎて胸焼け状態であるので僕としては惹かれる部分があまりないのです。
で、はたらく魔王さま!です。これは花咲くいろは以来の労働奨励アニメとなっております(個人の感想です)。悲しいことに現代社会では働くを基幹として生活の糧を得なければならず、その働くという過程で人は様々な悲しみを知るのです。世の中の悲しみは色恋沙汰3割、仕事6割、その他1割くらいだし(個人の感想です)。まぁ作中では働くことに特段意義やらを語られることはないのですが、実際の世の中もそんなものなので問題ありません。
個人的には道徳アニメ的な位置づけが一番しっくりくるのに今気づきました。主人公魔王の倫理観とか正義のバランス感覚が非常に優れていて、それが社会通念に沿っているのが遵法主義者の僕の琴線に触れたのだと思われます。世の中はクソッタレだと唾を吐くような自意識過剰は嫌いではありませんが、どうにも疲れてしまっていけません。普段の生活で慣れ親しむならば、そういう疲れたものに自分から足を突っ込んでいくほど僕は元気ではないのでした。


あとは、ただ単に僕自身がファンタジー好きというのもあるでしょうか。
それにしても、男の主人公の格好良さはヒロインからの好意を伝えられた後にどんな考えを持ちどう行動するかで判断できますね。その点では琴浦さんの眞鍋くんとか本作の魔王は非常に好感が持てます。男でも惚れちまう主人公ってやつですね。聞こえないふりしたり奇跡的に眠りかぶったりなんてのは本当に勘弁して欲しいです。ハーレムしたいならリトさんを見習いなさいよ。


これがはたらく魔王さま!の感想の半分で、残りはちーちゃん超かわいかった、です。
EDとかめっちゃ好きです。