ビビッドレッド・オペレーション 第12話 「ビビッドレッド・オペレーション」

おそらく2013冬アニメで一番の期待を寄せていたであろうビビッドレッド・オレペーションですが、なんというか悲しいことになってしまいましたね。脚本もアレであったことに加えて、高村監督の物語的趣味が悪く作用してしまったように見えます。女の子の友情パワーがすべてを解決するというその思想は好きなのですが、ちょっとそれだけに拘りすぎです。
確かに予算が潤沢だったそうで作画に関しては抜きん出たものがありましたが、いかんせんお話があんまりでした。第一話であかねちゃんが堂々と言い放つ台詞、
『お年寄り達は、今はとってもいい時代だって言います。私も、きっとそうなんだと思います。だから私は、今が大好きです。この島やみんなが、大好きです!』
僕はこれを聞いてこの作品を信じてみようと思ったのです。第一話の感想にも書いたように、そういう好きという気持ちが守る力の一番の根源だと思っているからです。ところがどっこい蓋を開けてみれば、誰とでも強引に友達になろうとするその身勝手さで簡単に世界のことなんて秤にすらかけないあかねちゃん。それを遮ろうとも窘めようともしない周りの人達。れいちゃんを処分すると言って悪い奴に仕立てあげられていたおっさんの方によっぽど共感してしまいましたよ…。
別にあかねちゃん達にそういった非道になれと言っるわけではないのです。でも、せめて世界を守ることを秤にかけて、その上での葛藤や友情のようなものを描くことは可能だったはずです。もう、映像を見せるための映像にしか見えませんでした。こんなに悲しいことはありません。メカとかギミックの設定はとても面白かったのに…。
あとは、キャストもかなりミスマッチな印象でした。声優さんそれぞれの持ち味を生かせない配役に思えて、なんとも言えないもにょり感を抱え続けたのです。

これ以上はもっと悪口が出てきそうだからやめておきますが、本当に悲しい出来事でした。