Gears of War

Xbox360の超有名タイトル、Gears of Warです。全世界に根強いファンを抱えていることからプレイしても損はないと思っていましたが、予想以上に出来の良いゲームでした。


僕自身が普段からプレイするのはRPGか見下ろし形式のアクションRPGなどで、TPSとなるとほとんど手を出さない分野なため最初は3D酔いによる体調不良に見舞われて長時間のプレイに支障をきたしていましたが、結局はプレイ前のコンディションを万全にしたり慣れてしまうことで解決していきました。
3D酔いは不慣れな人間の宿命なのでしょうがないとしても、TPSに不慣れな人間でも楽しめるバランスに仕上がっています。FPSやTPSでは正確なエイムがまず第一に必要になりますが、このギアーズではエイム以上に位置取りなどがより重要になってきます。これはエイムに不向きだけどキャラクターを動かすのには適しているゲームパッドの特性にうまく合ったゲームデザインとなっており、大多数が据え置き機に慣れている日本人やカジュアルシューターにも相性が良く、この間口の広さが多くのファンを抱える理由のひとつに違いありません。


さらに驚くべきはグラフィックでしょう。これが2006年のゲームなのかと感心する一方で、少なくとも日本のメーカーがグラフィックで海外メーカーと勝負してもお話にならないと悟りました。日本のゲームメーカーはそれ以外のゲームシステムなどで勝負するしか生き残る道はないのですね。そのゲームシステムでさえ、もはや日本のメーカーの優位があるのか疑問ですし、悲しみがつのりますね…。がんばれ日本のメーカー、まじがんばれ。
話は戻ってギアーズです。グラフィックに加えて、リアルタイムで進行ルートに関するオブジェクトが壊れたりするのもすごいです。そういうアクティブにステージ環境が変わる点に関してはアンチャーテッドのすごさには及びませんが、それにしても2006年にしてこの完成度の高さ、海外のソフト面の技術力は本当に高いのだと痛感します。これが2や3とナンバリングを重ねてどう進化していくのか非常に楽しみです。
また、これはゲーム機本体のスペック上しようがないことではありますが、もう少しフレームレートが上がれば酔いも少なくなるのになぁと思いました。グラフィックは十分な領域に達しているし、これからのゲームの進化はフレームレートを上げて(常時60fps出るくらいになると幸せ)、ステージ環境のリアルタイム変化などのスペック不足で出来なかった処理の向上に回すのが良いと思います。


ストーリーについても、アメリカらしい骨太な世界観になっています。なんとなくで根拠もないのですが、ギアーズやヘイローなどの地球人類と人類以外の生命体の対立を描く作品と、主にFPSにありがちな実在・架空に関わらず人類同士の対立を描く作品ではファン層がまったく違うような気がします。だからどうしたって話なんですけどね。
ギアーズのストーリーは一本道です。だからと言ってそれを揶揄されたりしたでしょうか?答えはノーです。そもそもゲームでは一本道のシナリオがほとんどで、シナリオが一本道だから糞などという理論はなんだかおかしいように思います。これがギアーズの世界のお話、It is all。それでいいんです。何が言いたいかというと、FF13をシナリオ一本道だと批判であふれていたある時期の風潮にまったく納得がいってないからそれへの反駁を今ここでギアーズの名を借りて行ってるとか、そんなんじゃないですからね!…確かにFF13のシナリオがいまいちにしても一本道によって非難されてるのは筋違いだと思ったし、戦闘システムとかめっちゃ好きだったし…だって、だって…。
また話がそれました。重厚な世界観のギアーズですが、このギアーズ1の作中時間はtたった数日のお話です。よって、レベルが上がるとか新しいスキルを覚えるといった要素がなく、あくまでマーカスやドムは精鋭であってプレイヤーの腕が上がっていくことで本来の精鋭らしさを発揮できるというゲーム内時間に即した成長はとてもイカしてると思いました。ゲームに突っ込むのは野暮とはいえ、もののわずかの間にラスボスすら屠る様々な力を手にしてしまうのは、見ていてなんだかなぁと思うこともありますしね。


今回は幸運にも恵まれてソロキャンペーンとcoopの両方をプレイする機会があったのですが、coopの方がより楽しめました。ギアーズ自体がcoopでプレイすることで最も楽しめるように設計されているらしく、なるほどなぁと感心しました。
以上、ウィークエンドシューターの僕によるGears of Warの感想でした。エイムとかあんま重要じゃないって書いたけど、あくまで難易度カジュアルのお話ですからね!