マネーボール

野球の映画とくれば観るしかないと思いながら時が過ぎ、ようやく寝正月の最中に観る機会を得ました。貧乏球団アスレチックスをブラピ演じる主人公のCEOがマネーボール理論を引っさげて優勝に導こうと奮闘する実話を元にした映画。確か作中のこの年はイチローMLBに渡った一年目でマリナーズが無双していた年でしたっけ…。
野球ファンとはいえMLBにはほとんどアンテナを張っていないので選手に関する知識はなかったのですが、きちんと物語の内容を理解しながら鑑賞できました。しかし、野球には疎くルールもよくわからない母はまったく意味がわからなかったと話していたので、鑑賞の際はきちんと野球に関する基礎知識を頭に入れておくべきでしょう。


この作品の言わんとしているのは自分の信念を貫いて突き進む姿はとにかく素晴らしいというもので、マネーボール理論の正しさなどではありません。エンディングでこの理論の正しさが証明された旨が流れましたが、ひとつの正しい方法なだけで絶対的な正しさではないはずです。古い理論を唱えるスカウト達があたかも害悪のように描かれていますが、主人公にとっての害悪であって正しさがどちらにあるのかなんて誰にもなんとも言えないのです。正解はひとつ!じゃない!のです。
つまるところ、マネーボール理論がすごいのではなく主人公のCEOがすごいのです。最後にレッドソックスからのオファーを断って今も挑戦を続けるその姿勢が素晴らしいのです。当時の球場の中継映像を挿入して迫力と感動を演出できるのは、実話ならではですね。
しかし、実話を下敷きにしているためか大々的なドラマになることがないので、どでかい展開を欲している人には物足りないかもしれません。


あ、主人公の娘役が歌う曲が素敵でした。
The Show- Kerris Dorsey - YouTube